朝比奈隆生誕100周年記念特別演奏会。

100年前の7月9日、日本クラシック界の発展に貢献した朝比奈隆さんが生まれた日である。
その日から100年後、先生が終身率いた大阪フィルの特別演奏会が開催された。

当日は決算業務を完了し、首尾良く定時で退社し大阪へ向かう予定であった。
そうすれば何とか開演時間に間に合う…非常にタイトな計画でもあった。

タイトな計画は、時として脆く崩れ去る。
あと1歩で悠々間に合うはずだった決算伝票の土台を揺るがす数字の修正を、定時30分前に求められた。
もはや開演には間に合わない。そういう資料を作ってしまった自分に対する苛立ちが時の流れを速めるような気さえする。
何とか修正を終えシステムにも入力し伝票も修正し、ひとまず決算作業として最低限必要な落としまいはつける事が出来た。

時間は18時30分を回っていた。
出発予定時刻から1時間を経過。しかしまだ諦めるわけにはゆかない
DVDで感銘を受けた朝比奈先生最後の定期演奏会の面影が、今日大植音楽監督の下で再現されるはずなのだから。
「前座」のモーツァルトピアノ協奏曲第23番は諦めざるを得ないが、ひとまず大阪へ向う。そもそもモーツァルトピアノ協奏曲の後期8曲のうち、23番は何が何でも聴きたい1曲ではない。今日ばかりはブル9を聴く事に意味がある

明石でJRに乗換。最初は15分後の新快速に乗り換えるつもりだったが、2分で前の新快速に乗り換えられるであろう事を直通特急の車内で気が付き、明石に到着するや否や一目散にJR明石駅列車線ホームを目指す。
息絶え絶えになりつつも何とか新快速に間に合い、シンフォニーホール到着予定時刻が19時35分頃と予想。モーツァルトピアノ協奏曲第23番は概ね30分余りの演奏時間だから、休憩を挟めば充分ブルックナーに間に合う。勝機が見えてきた

19時28分、定時で新快速は大阪に到着。
一目散に北口のタクシー乗場を目指し駆け足。客待ち中のタクシーを見つけ一安心。
基本料金にも関わらず丁寧な運転と応対を心がける運転士に感謝しつつシンフォニーホールに入る。
ちょうどモーツァルトが終わりアンコールを受けている最中。間もなく休憩時間に入る絶妙なタイミング!天は我に味方せり!

階段を上がっていると休憩に入り多くの聴衆がロビーへと流れている。
私もその流れに乗り、喫茶コーナーで白ワインを求める。
グラスを傾けながらエントランスの並木を照らす光を眺めていると、ブル9を聴くほろ酔い心地になる。

1階席に腰掛け一息つくと、チューニングを終えいよいよ監督の登場を待つばかり。
大植監督が登場すると割れんばかりの拍手がホール中に響き渡る。
一瞬の静寂の後、原始霧が客席に漂い、第1楽章が静かに始まる。
味わい深いブルックナーの名演を多く残した朝比奈先生の魂が乗り移ったのか、譜面台に置かれた朝比奈先生の写真を前に渾身の指揮を見せる大植監督に応えるオーケストラも新時代のブルックナー像を高らかに宣言するかの如き名演。
少なくとも今まで随所で耳にした監督のブルックナーに対する評価が良い意味で裏切られた気分。
第2楽章・第3楽章と続いても聴衆と監督の間の心地良い緊張感は続く。
第3楽章のフィナーレが静かにホールに吸い込まれてゆく間、大植監督は譜面台に置かれた朝比奈先生の写真に深々と頭を下げている。それも長い間。
その間フライングブラボーをかます輩がいなかったのは幸運という他ない。

しばらく静寂が続いた後、ようやく拍手に包まれ鳴り止まない。
ブラボーの掛け声もホールの方々から大きく響き渡る。
関西クラシック文化が50年かけて成熟した姿がここにある。
この姿を是非橋下知事(大阪フィル理事)にご覧頂きたい。
補助金打ち切りなどという戯言はきっと撤回されるだろう。
指揮ピットに立つ監督が大きく見える。
朝比奈先生の写真を高らかに掲げつつ誇らしげな監督のカリスマ性がますます高まってきた証拠。
3度目のアンコール登場の時には座席を立ち「一般参賀」中の監督の近くの通路まで移動し御尊顔を拝謁
中には幸運にも握手される方もおられ羨ましい限り。

エントランスに戻ると、朝比奈先生がブル9を最初に振った時の手書(!)スコアと最後の定期演奏会でブル9を振った時の楽譜が展示されている。
様々な書き込みに先生の魂が今も宿っているように感じられてならない。

演奏の余韻に浸りつつ大阪駅へと歩く。
18時頃の自らの不甲斐なさに対する憤りは、いつしか遠くへ過ぎ去ったような気分。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

N響を指揮する朝比奈隆。

先週の日曜日、女子バレーとサッカーワールドカップの行方とともに気になっていた番組がある。

N響アワーの朝比奈隆生誕100周年記念番組。
今年は帝王カラヤンも生誕100周年であり再評価を受けているところだが、朝比奈先生が日本のクラシック音楽の普及に貢献した功績は決して小さくはない。

今日紹介されたのは1990年代後半のN響演奏会が主だが、米寿を迎えた人とは思えない力漲る指揮姿に圧倒され続ける。
晩年まで「Standing is my style!」を貫いた巨匠が残した演奏は悠然としているが、その中にも雄弁な躍動感が貫いている。ブルックナー交響曲第4番「ロマンティック」も見事という他なく、この時期に関西に住んでいながらシンフォニーホールへ足を運ばなかった事が今となっては悔やんでも悔やみきれない。

その朝比奈先生が手塩をかけて育てた大阪フィルに対し、橋下徹大阪府知事(大阪フィル理事でもある)は補助金の打ち切りを行おうとしている。
これだけのものを失うのは早いが再び育てるのは50年以上掛かるという事を、是非橋元知事に認識頂きたいと願うばかりである。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ムソルグスキー「展覧会の絵」。

ふとした事から「展覧会の絵」を聴こうという気になる。

きっかけは「ニッポン珍百景」というテレビ番組で、珍しい風景が紹介される時のBGMを耳にした時。
wikipediaで調べると、ムソルグスキー「展覧会の絵」の一部とのこと。
そういう事を知ると、実際に演奏を聴きたくなる。

しかし私は「展覧会の絵」のCDは所持していない。
こういう時にパブリックドメインな演奏を公開している某サイトが役立つ。
MP3ファイルをダウンロードし、会議へ赴く電車に揺られながら演奏を堪能。
トスカニーニ節は朝から強烈に響くが、待てども待てども当該フレーズが出てこない。

ようやく出てきたのは曲のクライマックス。
よくぞこのフレーズをBGMに使おうと思ったものだ。採用した方のセンスに脱帽。
何よりも「展覧会の絵」という作品を思い出させてくれた事に感謝。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

大植&大フィルの幻想交響曲。

今晩のN響アワーは「オーケストラの森」。
大植監督と大阪フィルによるベルリオーズ「幻想交響曲」

顔芸冴え渡る大植監督の式姿を存分に堪能。
通常S席で6,500円する演奏を1か月1,000円余りの受信料で楽しめるのだから、契約者としては大変お得な番組だ。

演奏の様子の他に、大阪フィルの近年の意欲的な取り組み(大阪城青空コンサートや御堂筋コンサート)や大阪フィルの本拠地であるシンフォニーホールのエントランスも映し出される。
こうして見ても、シンフォニーホールは実に魅力的なコンサートホールだ。
音響だけではなく、佇まいもクラシックコンサートの味わいをより深いものにしている。
野球では甲子園球場、お笑いならNGKと同じくらい、特色あふれる魅力的な本拠地だ。
番組を見終わり、再びこのホールのエントランスへと向かいたくなった事だ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

カラヤンの指揮する姿。

先日入手した、カラヤン&ウィーンフィルによるブルックナー交響曲第8番のDVD。
カラヤン最晩年の演奏を記録したものである。

実はカラヤンの指揮を映像で1曲通して見たのは初めてなのだが、
端正という他ない。実に美しい。
表情が全く変わらず、黙々と指揮棒を振り続ける横顔からは、
老境にして未だ輝きを失わない巨匠の誇りが垣間見えた。

亡くなられてから20年近く経過するが、
今一度見直されても良い演奏ではないか。
ここに、カラヤンならではの白鳥の歌がある。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ティントナーのブルックナー。

おもむろにブルックナーについてネットで調べていたところ、とあるサイトでブルックナー交響曲第8番の演奏を公開していた。
この演奏が珍しいのは、一般的にハース版やノヴァーク版が採用している第2版(1890年版)ではなく、第1版(1887年版)を採用している事だ。

ゲオルグ・ティントナー指揮のこの演奏、普段ハース版やノヴァーク版に慣れた耳で聞くと違和感が大きい。
第2版では削除された小節や、オーケストレーションの変更などが散見され、敬虔なカトリック音楽から盛大なワーグナー節が見え隠れする。
例えるなら、教会の中で澄んだ声の賛美歌が流れる中で、突然静けさを破る濁った題目の大合唱が始まるような感じ。

この版がブルックナー本人の意向でこの姿になったのか、シャルク氏を始めとする弟子の意向が強いのかは、今となっては楽譜の音符の隙間から想像するしかない。
しかしこういう演奏を聴くと、ますますブルックナーの版問題がいかに奥深いかという事を痛感させられる。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

年末年始のクラシック。

今年の年末年始は、テレビでクラシック音楽を楽しむ機会が多い。

大晦日の夜はNHK教育で第9とクラシック特番。
ある意味、NHK教育史上最強の年末特番かも知れない。
NHK総合の視聴率はかなり低調だったようだが、民放各局の番組が見られたと同時に「のだめ」以来のクラシックブームで教育にも流れて来たのではないか。

今晩(明朝)にも、昨年大阪フィルで行われたベートーヴェン交響曲チクルスの模様が放送される。
大植監督の「運命」がどのような解釈なのか気になるところ。

さらに海外からも大きなニュースが!
来年のウィーンフィルニューイヤーコンサートの指揮者が現代を代表するマエストロ・バレンボイム氏に決まったとの事!
お金と時間さえあれば、ウィーンまで行ってしまいそうな勢い。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ローマの松。

レスピーギの名曲に「ローマ三部作」がある。
交響詩「ローマの噴水」「ローマの松」「ローマの祭り」の3曲からなるこの作品を長らく耳にする機会がなかったのだが、某サイトでトスカニーニの演奏をダウンロードしたのをきっかけに久しぶりに聴き直してみようかと思い立つ。

この曲が好きな会社の先輩と話をしていた時、ローマの松と日本の松の違いを考察する事に。
日本の松は枝の先に叢雲風に葉が付くのだが、ローマの松は天高く横に大きく広がる葉。
しかもこの葉から落ちる松ぼっくりが日本とは桁違いのでかさ!
「ローマの松」で検索すると、子供の頭の大きさほどもある松ぼっくりの写真がいたるところに。

そしてふと思う。
あの松ぼっくりが頭にあるからこそ、パイナップルは「パイン(松ボックリの形)&アップル(りんごの味)」と名付けられたのだと。
もし日本人が世界で始めてパイナップルを見つけても、「松りんご」みたいな名前にはならなかっただろう。
どうでも良い事かも知れないが、私には目からうろこが落ちる思い。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

スタンプラリーは日本独自の文化?

現在自然体(by 種村直樹)で巡っている近畿道の駅スタンプラリー。
そもそもスタンプラリーの起源がどこにあるのか、wikipediaで調べてみる。

wikipediaの「スタンプラリー」項目

どうやら「四国八十八ヶ所」などの御朱印収集に端を発するものらしい。
そうなると、道の駅スタンプラリーも伝統的日本文化を受け継ぐ現代文化の1つと言えよう。

さて、外国でもスタンプラリー(の類を含む)は行われているのだろうか。
そもそもインドやチベットの寺院に御朱印なるものが存在するのかも気になるが、残念ながらwikipediaの「御朱印」に関する項には外国の事例は挙げられていない。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

児玉シンフォニカーに期待。

大阪シンフォニカー交響楽団第120回定期演奏会

「"至高幻想響艶"ドイツ・ロマン派の頂点」  2007年09月12日(水)
指揮:児玉宏
オルガン:鈴木隆太
ラインベルガー:オルガン協奏曲第1番ヘ長調Op.137
ブルックナー:交響曲第5番変ロ長調

ラインベルガーは初めて聞く作曲家だが、
ソリストがゆったりと歌い上げ、弦がしっかり支える演奏。
大きな抑揚のない楽曲だが、メインのブルックナーを前に期待を高めてくれた。

そしてメインのブル5。
大阪でブルックナーといえば大フィルの専売特許のような感が強いが、朝比奈先生のゆったりとした響きとはまた違う、非常にメリハリの利いた、良い意味で陰陽がはっきりと現れた好演
特に金管が大きく音を外す事もなく力強くホール全体を揺るがす大音量で鳴り響き、フィナーレに至っては比較的小規模な編成とは思えないくらいの堂々たるクライマックスを目の当たりにする事が出来た。

もはや大阪のブルックナーは大フィルの専売特許ではない
来年から音楽監督になる児玉さんの演奏に、ますます期待出来そうだ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

尾高&N響のブル8。

今週のN響アワーは、ブルックナー交響曲第8番。
6月に行われた定期演奏会との由。
ビデオ録画していたものを、ようやく拝聴する事が出来た。

しかし、1時間という制約があるにせよ、なぜ第3楽章と第4楽章を選んだのだろうか?>NHK
この番組で初めてブルックナーを知りブルックナーにはまる人は、将来相当のブルックナー通になるはずだ。
せめて第1楽章と第4楽章という選択は出来なかったのか。

日本一正確無比なオケが奏でるブルックナーは、朝比奈&大フィルの無骨な響きとも、クナッパーツブッシュ&ミュンヘンフィルの野人の響き(by宇野功芳)とも、バレンボイム&ベルリンフィルのドイツ的な響きともまた違う、清々しさを感じる。
第4楽章では鳴らすべきところはしっかり鳴り響いているのにも満足。
反面、良くも悪くも優等生的な演奏は万人向けだろうが私には少々物足りなさが残る。

いずれにせよ、こういう演奏を聴くとコンサートホールで生演奏を聴きたくなる。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

アルプス交響曲。

日曜日の昼下がり。
妻と息子は買物に出かけた。

こんな時は、ゆったりとクラシックを楽しむに限る。
教育テレビでRシュトラウスのアルプス交響曲が流れているので耳を傾ける。

Rシュトラウスの作品では、交響詩「英雄の生涯」が好きだが、この曲も同じような雰囲気。もっと聴きたくなる。
オークションでCDを探すとするか。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

バレンボイムのブラームス交響曲全集。

昨日、オークションで落札したバレンボイム&シカゴ響のブラームス交響曲全集が届く。
さっそく1番から聴いてみる。

この1番、実写版「のだめカンタービレ」で3つ打ち打楽器のリズムに覚醒させられて以来、すっかりはまってしまったのだが、バレンボイム盤はテレビで見た演奏よりもかなりレガートがかかっている。
一見おとなしい演奏に見えるが、バレンボイムの偉大なところは空虚なマイルドさではなく、荘厳さを兼ね備えた深み溢れるドイツ的なマイルドさ非常にアメリカ的かつ金管バリバリのシカゴ響で実現している点にある。

日々MP3プレーヤーで何度も味わいたい名演である。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

佐渡さんの「オーラの泉」。

今日放送の「オーラの泉」は、兵庫県にも縁の深い佐渡さん。
バーンスタインの弟子の1人であり、現代日本を代表する指揮者の1人でもある。

今日の映像を見る限り、こんなに佐渡さん痩せて老けてたかなと、失礼ながら思う。
恐らく江原某という栄養の十分摂れた方が近くにおられたからだろう。
私のように親戚一同20代までは痩せ型、30代になれば人格と共に体型も丸くなるという家系(逃れられない宿命)ならばともかく、さぞやよくお稼ぎの事で美味しいものを食べておられるのだと思われる。

某「宗教を騙る」団体の事実上の代表である池田某とともに、日本で最も胡散臭い人物の1人と言えよう。
細木和子先生はどうなのだという意見もあろうが、あの方は古き良き日本の伝統的な見識を述べているに過ぎない。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

バレンボイムのブルックナー全集。

先日、オークションで落札したバレンボイム&ベルリンフィルのブルックナー全集
マエストロのレパートリーの1つであるブルックナーを、ベルリンフィルがフルトヴェングラー・カラヤンの時代に戻ったかのように重厚かつ深みある響きに仕上げている。まさに人類の至宝といえよう。

さっそく9番と8番…わざわざ重めの曲を選び耳を傾ける。
原始霧が重厚に、かつ荘厳に広がる。
クライマックスも巨人の歩み。
まさにマエストロが見せる匠の極みといえよう。
マエストロが師と仰ぐフルトヴェングラーの魂が一体となった演奏にも映る。
フルトヴェングラーの時代に今の録音技術があれば、こういう音になるはず。

唯一残念でならないのは、0番が含まれていない点。
しかし実演で感動した下野さん&大阪フィルのCDがあるので良しとしなければ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ラフマニノフ自演。

夜更けにふとクラシックを聴きたくなり、某サイトのリスニングルームを覗いてみる。
あるブログでラフマニノフピアノ協奏曲第2番に関する記述を眼にしたからである。

私は小学時代から高校時代までほぼ毎日ピアノと向き合い、時には合唱曲の暴走伴奏人(accelerareし続ける演奏とも言う)を勤めた事もある。
(高校で音楽授業の一環として行われた合奏の指揮も、常にaccelerareし続けていた…今の私の音楽観では考えられないが)

そんな私が中学時代から高校時代まで熱を入れていたのがピアノ協奏曲の演奏。
オケを相手にする訳でもないのにという声もあろうが、小学6年のクリスマスにピアノ教室で連弾したモーツァルトピアノ協奏曲第26番「戴冠式」以来ピアノ協奏曲の独奏曲にはないスケールの大きさに惹かれた影響が大きい。
演奏するには当然参考となるCDもしくはカセット(当時はまだCDショップに堂々とカセットコーナーがあった)を買う事になる。
数々のCDおよびカセットを集めるきっかけとなったのがカラヤン&ワイセンベルグが演奏するチャイコフスキー&ラフマニノフピアノ協奏曲のカセット。買ったばかりのCDラジカセで何度も聴いたものだ。
最初は有名なチャイコフスキー目当てだったはずなのに、哀愁漂うラフマニノフの旋律、そして甘美かつ正確無比なカラヤンの指揮が私をとりこにさせたものだ。

私の好きなピアノ協奏曲ベスト5に必ず入るのがこの曲。
(他にはシューマン、ブラームス2番、ベートーヴェン5番、モーツァルト20番or24番or27番…モーツァルトだけは選ぶのが難しい)
某サイトにはこの曲を作曲したラフマニノフ自らピアノを弾く演奏がアップされている。
当代きってのピアニストでもあったラフマニノフが表情豊かに歌い上げる演奏は、高校時代に聴いたワイセンベルグのピアノとはまた違う味わい。

こういう曲を聴きながら過ごす夜更けも乙なものだ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

オルガンで奏でるブルックナー。

ブルックナーは作曲家であると同時に、当時最高のオルガニストでもあった。
いや、ブルックナーは19世紀ウィーンにおける最高のオルガニストであると同時に、交響曲も作曲していたという表現の方が当時の人々にとっては正しかったのかも知れない。
当然彼の交響曲はオルガン演奏の影響を大きく受けている。

そんな曲をもしパイプオルガンで響かせたならば、という試みの成果をオークションで落札。
リオネル・ロッグというオルガニストが自らオルガン独奏用に編曲して演奏してしまった交響曲第8番

冒頭の原始霧から音の広がりを感じる荘厳な響き。
一瞬オルガン独奏である事を忘れてしまう場面もある。
他の作品も是非オルガンで聞いてみたくなった夜更け。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ヴィンシャーマン&大阪フィルのブランデンブルグ協奏曲。

昨年の下野さん指揮のブル0(ヌルテ)以来の大阪フィル定期演奏会
たまたま会議がすぐ近くで行われたため、悠々シンフォニーホールへと向かう。

チケットを入口で引き換え入場。
今回は1階のかなり舞台に近い席。
譜面台に乗る楽譜の音符まで見えそうな位置だ。
開演までの間、ロビーでビールを飲み干しほろ酔い。

今日の演目はバッハのブランデンブルグ協奏曲
全6曲を一気に演奏するという企画だ。
チェンバロを調律する音がホールに響くのが、開演前らしい雰囲気を醸し出す。

指揮者のヴィンシャーマン氏はバッハ演奏の権威。
少ない振りで的確に指示する指揮はバッハを熟知したマエストロだからこそ。
6曲一括りにされてしまうと見逃してしまうが、曲によって楽器編成が全く異なる事を知りえたのも実演を見たからこそ。
また曲によって椅子の配置が全然異なるのもCDからは窺い知れない。
1曲終わる毎にせわしなく椅子と譜面台の大移動。
さながら「8時だよ全員集合」の舞台替えを見るようだ。

3曲目が終わったところでしばしの休息。
ロビーのドリンクカウンターは長蛇の列。
私も白ワインのグラスを求め列に加わる。

時々身振り手振りでギャクをかましてくれるのが、マエストロの人情味を感じさせる。
中には団員も交えたショートコント?!も。ネタを振られてドギマギする団員も。
大阪という場所柄も考えておられたのかも知れない。
正直モダン楽器のバロック演奏は現代では主流ではないと思っていたが、バッハの権威が紡ぎ出す音楽はやはりドイツの輝きを放っている。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

朝比奈隆「ニーベルングの指輪」

今日、オークションで落札した朝比奈御大の「ニーベルングの指輪」ハイライト盤が届く。
当時は日本初の全曲演奏であった記録だ。
早速PCに取り込み聴いてみる。

全体的にゆったりとしたテンポで造形してゆくのは実に御大らしい。
ワルキューレ第1幕の前奏など、現代唯一の巨匠であるバレンボイムはおろか、歴史上最高のワーグナー指揮者であったクナッパーツブッシュよりも遅い。とにかく遅い。

反面ワルキューレの騎行のように加速感と躍動感溢れる、一歩間違えれば空中分解しそうな演奏も魅力的である。
ジークフリートのラインの旅のように、新幹線の中からライン川を眺めるような演奏も新鮮。

いずれにしても、日本人がワーグナーに挑んだ貴重な遺産である事には変わりがない。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

バレンボイム&ベルリンフィル。

先週のNHK教育で放送されたバレンボイム&ベルリンフィルのヨーロッパコンサート2006を、ようやく見る事が出来る。
現代最高の指揮者であるバレンボイムの映像を見られるだけでも感動物だが、氏の弾き振りもあるというから感涙物!

オールモーツァルトプログラム…交響曲35番「ハフナー」、ピアノ協奏曲22番、ホルン協奏曲、交響曲36番「リンツ」の4曲。
私が最もバレンボイムの偉大さを感じたのはピアノ協奏曲22番。
私自身高校生の頃に楽譜を購入してピアノパートを弾いた経験があるだけに、弾き振りの難しさとこの曲の表現について私のようなシロウトには永遠に真似の出来ない巨匠の力量をまざまざと感じた次第。
カデンツァの技巧も現代最高のピアニストでもあるマエストロ・バレンボイムしか決して紡ぎ出せない。

つくづくNHKの受信料を支払って良かったと思う瞬間。
訳の分からない諮問委員会の言いなりになって、教育テレビを廃止するなどという事のないよう、NHK契約者として強く求めたい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

バレンボイムの「指輪」。

今日、オークションで落札したバレンボイム/バイロイトの「ニーベルングの指輪」名場面集が届く。
1990年末に全幕をNHK-FMでエアチェックしてから16年の時を経て、ようやくノイズも音延びもない理想的な音を楽しむ事が出来る。

「ラインの黄金」序曲、
「ワルキューレ」第3幕の「騎行」、
「神々の黄昏」の「ジークフリートのラインの旅」など、
名曲の数々が現代を代表するワーグナー指揮者のバレンボイムが力強くリードする。

しかしこのCDを聴けば聴くほど、
全集が欲しくなってしまう。
まともに新品を購入すれば数万円は下らない。
悩みはさらに増幅する

| | コメント (0) | トラックバック (0)

下野ブル0、明後日発売。

以前このブログでも紹介した下野&大フィルのブル0(ヌルテ)が、いよいよ26日発売。
生で聴き感動した演奏を再び耳にする事が出来る期待が、より一層膨らみ続ける。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

MIDIでクラシック

今日何気なく「クラシック&ダウンロード」で検索したところ、
以下のURLを発見。

http://www.midiconcert.com/

早速様々な作品を試聴してみたが、
下手なCDよりも表現が豊かに感じる不思議さ。
何より音程や速度のブレが全くないのが心地良い。

好みのブルックナー第4番第4楽章も素晴らしいという他ない。
是非一度お聴き下さい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

N響アワー

久々にN響アワーを録画。
ブル8の題目に惹かれたのだが、NHK受信料の元を取るには最適な番組。

スクロバチェフスキという舌を噛みそうな指揮者の演奏。
時間の都合で第1楽章と第4楽章のみの編集。
第1楽章の中盤までのゆったりとしたテンポは実に心地良かったのだが、それからのアップテンポ気味な展開はクナ&ミュンヘンの演奏に慣れた耳には違和感を覚える。
しかし全体的にはゆったりとした造型。82歳とは思えない迫力ある指揮も素晴らしいという他ない。
個人的にはこういう番組さえ放送して頂ければ、受信料を毎月喜んで支払おうと思うのだが。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

嗜好の変遷

久しぶりにドホナーニ/クリーブランド管のブル9を聴いた。

高校時代、1枚3,000円が相場だったクラシックCDの中でポリドール(ロンドンデッカレーベル)の廉価版(ベスト100シリーズ)でドホナーニの歯切れとテンポの良いドボルザークの新世界を聴いて以来、しばらくドホナーニにはまった時期がある。
シューマンの交響曲やブルックナーの交響曲のCDを、国内盤より安い輸入盤で購入して聴いていたものだ。

ところが今聴くと、少なくともブルックナーは悠然たるべきという(宇野功芳さんの影響もあるが)最近の嗜好とは少し離れた演奏かなと感じる。
あまりにも快速かつ歯切れが良過ぎるのだ。
高校時代、音楽の授業中に合奏を指揮した頃はスピード感が心地良かったのだが、今同じ曲を指揮したら同級生が目を丸くするくらいゆったりとした巨匠風演奏になるかも知れない。

嗜好も思考も常に移ろいゆくものだと痛感した週末であった。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

下野ブル0、CD化決定!

昨年11月の大阪フィル定期公演で私を含め好評であった下野さんのブルックナー交響曲第0番のライブ録音がCD化される事となった。
CDの詳細はここをクリック!
ブル0のCD自体非常に珍しいのでよい録音があれば是非購入したかったのだが、慌てて他の録音を選ばなかったのは大正解。
7月下旬の発売が今から待ち遠しい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

著作権フリーの名演

正月は諸事情で帰省する事なく、自宅でのんびりと過ごしている。
最近見つけたあるホームページで、古いクラシックレコードをMP3化したものをダウンロードして楽しんでいる。
日本では著作権がレコーディング後50年で消滅するため、これらの電子データの公開は違法ではないらしい。
往年の名指揮者のモノラル録音作品がちょうど50年を経過する頃にあたり、かつてならば数千円支払って購入していたものが手軽にパソコンで楽しめる。いい時代になったものである。
年末には未だ名盤とされているフルトヴェングラー指揮バイロイト音楽祭の第九を堪能。
今日もワルターのブラームス交響曲第1番やクナッパーツブッシュのブルックナー第9番を、お屠蘇の回る頭でのんびり聴く午後の一時を楽しんでいた。

あと2日で初仕事という事は、今は忘れてしまおう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ブル0&モツ20

昨日、何年ぶりかにクラシックコンサート鑑賞。
初めて訪れたザ・シンフォニーホールの雰囲気に感心。
開演前の一時を楽しめるカフェがあったり、エントランスも開放的。

曲目はベートーヴェン・レオノーレ第2番序曲
モーツァルト・ピアノ協奏曲20番
そしてブルックナー・交響曲第0番

今回はモーツァルトの20番が好きな事と、
めったに生で聞けないブル0がお目当て。
もともと朝比奈名誉指揮者時代からブルックナーを得意としてきた大フィルであるが、下野さんの指揮による、大植音楽監督の演奏とはまた違ったまろやかな演奏に感動。
モーツァルトもピアノソロとの相性が良く心地よい一時を過ごす。

フィナーレがなり終わった後、拍手が鳴り止まない。
10回近く指揮者が舞台と袖を行ったり来たり。
普段の定期演奏会もこういう雰囲気なのかと思うくらい、長い長い拍手であった。

| | コメント (0) | トラックバック (0)