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2016年8月

児玉宏音楽監督、最後の渾身。

第200回 記念定期演奏会 創立35周年記念シリーズ
≪軌跡② ~息子と父~≫

2016年2月24日(水)19:00開演
ザ・シンフォニーホール

指  揮 : 児玉 宏(音楽監督・首席指揮者)

ジークフリート・ワーグナー : 交響詩「憧れ」            
リヒャルト・ワーグナー   : 楽劇「ニーベルングの指環」より“抜粋”(児玉宏編)

◆児玉宏編による「ニーベルングの指環」
(全曲は切れ目なく接続され演奏される)


■序夜「ラインの黄金」

【ストーリー主旨】

アルベリヒがラインの黄金から作った指環が、ヴォータンの手に渡り、それが巨人ファーフナーに与えられ、神々が永遠の繁栄を信じつつ、虹の橋を渡って夕陽に輝くヴァルハルに入城して行くまでが描かれる。幕開きのライン河底の場は「生成の動機」と「ライン河の動機」を中心に盛り上がる、壮大なドラマの開始にふさわしい音楽で彩られる。

【音楽】

第1場より 
序奏、ラインの河底━━ラインの乙女たちの歌━━アルベリヒが乙女たちを追う━━ラインの黄金が明るく光を放ち始める━━アルベリヒが黄金を強奪する━━河底は暗黒に━━第2場への移行の音楽

第2場より 
天上の神々の世界の場面冒頭の音楽


■第1夜「ヴァルキューレ」

【ストーリー主旨】

大神ヴォータンが地上に送り出した英雄ジークムントは、生き別れとなっていた妹ジークリンデとめぐり会い、結ばれるが、彼女は粗暴なフンディングに奪われ、妻となっていた身だった。婚姻の女神フリッカの抗議を受け、ヴォータンはやむなくジークムントを見殺しにする。だがヴァルキューレの1人ブリュンヒルデは、父ヴォータンの本心を知り、その命に叛いてジークムントを助けようとし、辛うじてジークリンデを東の森の奥深くへ逃亡させた。ヴォータンはブリュンヒルデを罰するが、愛する娘の願いを聞き入れ、魔の炎で囲んだ岩山に彼女を眠らせる。

【音楽】

第1幕より 
ジークムントとジークリンデの愛の二重唱

第2幕より 
2人の逃避行━━追手の恐怖に慄くジークリンデ

第3幕より 
ヴァルキューレの騎行━━ヴァルキューレたちの逃走と第3場への移行の音楽━━ヴォータンの告別


■第2夜「ジークフリート」

【ストーリー主旨】

ジークリンデが森の中で産んだ男子は、恐れを知らぬ英雄ジークフリートとして成長していった。彼はファーフナーを斃して指環を手に入れ、ブリュンヒルデを岩山から救い出して妻とする。ヴォータンは秘かに喜び、アルベリヒの野望を打ち砕くため世界を彼に託し、みずからは後見の立場になることを夢見ていた。

【音楽】

第3幕より 
ヴォータンとジークフリートの対決━━ジークフリートはヴォータンの槍を折る━━炎を超え岩山へ向かうジークフリート━━ブリュンヒルデの眠る岩山の頂上

■第3夜「神々の黄昏」

【ストーリー主旨】

だが、アルベリヒが地上に送り出した息子、邪悪な豪勇ハーゲンが、隙を衝いてジークフリートを暗殺した。ヴォータンの目論見は無に帰したが、ブリュンヒルデが全てを救済する・・・・。

【音楽】

序幕より  
夜明けとジークフリートのラインへの旅

第1幕より 
ハーゲンの見張り

第2幕より 
ハーゲン、ギービヒ家一族に下知

第3幕より 
ハーゲン、ジークフリートを暗殺━━ジークフリートの葬送行進曲━━第3場冒頭の音楽━━ブリュンヒルデの自己犠牲「太い薪をラインの河辺に積み上げよ」━━同「彼は太陽の如く輝き」━━同「鴉たちよ、飛んで行き、主人に伝えよ」━━同「歓喜する炎がお前を誘う」━━終曲 ライン河の氾濫、ライン河に戻る指環、ヴァルハルの炎上と神々の終焉

(大阪交響楽団ホームページから引用)

2007年の児玉宏音楽監督就任発表定期演奏会から8年あまり。
何度か定期演奏会に足を向けてきたが、今回が音楽監督としては最後の定期演奏会。
来年度から音楽アドバイザーに就任する旧態依然とした指揮者には期待していないので、しばらく大阪交響楽団の演奏からは遠ざかることになりそうだ。

児玉音楽監督から発せられたメッセージが、ワーグナー親子の楽曲に込められている。
もちろん明確には何も述べられてはいないのだが、長年大阪交響楽団に関わってきた児玉さんの想いが滲んでいる事だけは確かだ。

お昼過ぎまで、会社のとあるイベントの準備に取り掛かっていた。
そのイベントでリーダーとなった年には何かが起こる予感。オリンピックが開催される年にも何かが起こる予感。
そんなイベントが雨天となった時の備えも必要だということで、休暇を取り確認事項を把握。
確認作業を終え、バスで垂水に出て居酒屋ランチを頂き、直通特急で梅田を散策したあと福島へ向かう。
まだ開場まで時間に余裕があり、シンフォニーホール近くの居酒屋で一日中提供しておられる定食メニューと生中で一息つく。

開場すると脇目もふらずホワイエに向かい赤ワインのグラスを傾ける。
次第に暮れなずむ景色を眺めながら、程よく微睡んでゆく。

息子の作品は、まさに父に対する憧れを滲ませる美しい旋律が続く。
時折父の作品に見られる特徴の片鱗も伺えるが、現在ほとんど演奏される機会がないのもむべなるかなと思える。
歌劇も今日ではほとんど取り上げられる機会はないが、彼の最大の功績はやはりバイロイト音楽祭を継続したことにある。
伝統は途絶えさせるのは容易いが、復活するには非常に大きな労力を伴う。その彼の功績が、あとで演奏されるニーベルングの指環に繋がってゆく。

休憩中は、白ワインを嗜み酔いが深まる。
ニーベルングの指環ハイライトは、馴染み深いモチーフを楽劇のストーリー順を守りながら散りばめて1時間ほどの楽曲に児玉さん自ら仕上げた作品。
本場ドイツにおけるオペラ指揮の経験もある児玉宏音楽監督が放つ、渾身の表現に圧倒されるばかり。
大阪では後発のオーケストラで正直実力も発展途上だった大阪交響楽団を、この作品の魅力を引き出せるところまで磨き上げた児玉音楽監督の功績は非常に大きい。
来年度から就任する音楽アドバイザーにより、微温湯オケに成り下がらないことを願うばかりだ。

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