大阪フィルらしい壮大なブルックナー。
「第457回定期演奏会」
日 時:2012年4月12日(木)、13日(金)19:00開演 18:00開場
会 場:ザ・シンフォニーホール
指 揮:尾高忠明
独 奏:萩原麻未(ピアノ)
プログラム:
モーツァルト/ピアノ協奏曲 第23番 イ長調 K.488
ブルックナー/交響曲 第7番 ホ長調
例の如く、大阪方面の所用ついでに立ち寄る事が出来た。
前日に電話で予約しておいたので、17時30分の受付開始で首尾よくチケットを受け取る。
コンサートの前に腹ごしらえ…と思い近隣のラーメン屋へ向かうと、スープ売り切れとのこと。
それだけスープに自信があると言いたげだが、一見客を大切にする気持ちに欠けているのではないか。
少々腹立たしく思いながら気分は中華のままフラフラと歩いていると、父がこよなく愛した「珉珉」を発見。
シンフォニーホール公演のチケット呈示で杏仁豆腐サービス。こういう取り組みが客を引き寄せる。
変哲はないラーメンと炒飯、そして珉珉名物のサクっとした餃子を頂くと気持ちが落ち着く。
開演1時間前に座席へ向かう。2階C席は指揮者とピアノ独奏者を眺めるには良い場所だ。
ロビーに降りてビールで喉を潤す。缶ビールを冷えたグラスに注ぐだけだが、泡立ち良く喉越しも楽しめる。
しばらくゆったりとした時間を過ごす。1階フロントが静かなのは恒例のCD発売がないからでもあろう。
もう少し酔いしれて音楽を楽しみたくなり、白ワインを飲み干すと開演5分前のファンファーレが響き渡る。
1曲目はモーツァルトのピアノ協奏曲第23番。
好みでは長調の26番や27番、短調の20番や24番に次ぐ曲だが、1年前のブーニンに次いで2度目になる。
新進気鋭の萩原さんのピアノは可憐さと力強さと瑞々しさが迸る。
そのピアノを尾高さんが優しく支えようとオケに指示する。奇をてらわない普遍的な解釈は彼女には良い。
演奏後の拍手に応える姿にはまだ堅さが残っているように見えるが初々しさの現れだろう。
今後の活躍に期待したい。
中休みの間に再びロビーへ向かい、赤ワインのグラスを傾ける。
ブルックナーは0番、1番、5番、9番とこのホールで聴いてきたが、7番は初めて。
ブルックナー初心者には聴きやすい曲だ。事実、ブルックナーにしては珍しく初演が成功した曲でもある。
大阪フィルにとっても朝比奈隆さんの歴史的名演「聖フローリアン教会ライブ」がこの曲だ。
鳴らすべきところは歯切れよくしっかり響かせる尾高さんの指揮は、大阪フィルの伝統的な音楽性でもある。
特にフィナーレの大咆哮は、がむしゃらに鳴らすのではなく溜めて思いの丈を解き放つ。
音楽監督、コンサートマスターなどの相次ぐ退任を受けた今シーズンも、この音が出せれば問題ないだろう。
今後にも期待が持てる好演。気分良くホールから続く並木道を歩いたことだ。


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